お久しぶりです。

 

今回は前回お話多SOLAS条約の続きとしてSOLAS条約の強制要件として含まれているISMコードについてお話していきます。

ISMコードとは(International Safety Management Code:国際安全管理規則)を略したもので、ヒューマンエラー(人為的ミス)による海難事故を防止するために作成され、船舶・陸上を含めた「安全管理システム」の構築と、確実な実施を義務付けたものです。

 

ISMコードは1987年に起きた「HERALD OF FREE ENTERPRISE」号転覆事故を契機に英国が中心となって制定した船舶管理のためのシステム規格であり、「HERALD OF FREE ENTERPRISE」号転覆事故以外にも1980年代後半から1990年代前半にかけての事故の多くはヒューマンエラー(人為的要因)により生じているとの認識から、海難事故防止のためには船舶だけではなく陸上の船舶管理会社も含めた取り組みが必要とされISMコードが構築されました。

 

ISMコード発行により船舶管理会社は、ISMコードに則った安全管理システム(SMS: Safety Management System)を構築、文書化し、実施、維持した上で、各船舶の旗国の審査を受けてDOC:Document of Complianceを取得、船舶はSMSを運用したうえで審査を受けてSMC: Safety Management Certificate を取得しなければ管理船を国際航海に従事させることが出来なくなりました。

しかし、SMSの構築、マニュアル化し手順通り作業することによって船上にある様々なリスクを減らし、事故を未然に防ぐことが出来るようになりました。

また、船舶の安全運航は船舶と船舶管理会社の両社によって成り立っており、船舶及び船舶管理会社は船舶の安全運航を維持するために自社のSMSを理解し適切に運用していくことの重要性を認識しました。

今回学んだことをきっかけに私自身もSMSに関して更に勉強していきます。

 

日々勉強!!

 

村上 琢磨