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フィリピン・エンガノ岬沖

囮(おとり)とされた空母 瑞鶴

瑞鶴は、真珠湾で米太平洋艦隊に大打撃を与えた6隻の主力航空母艦のうちの1隻である。
ミッドウェー海戦で、その6隻のうち4隻が撃沈される中で、その後のセイロン沖海戦、珊瑚海海戦、第2次ソロモン海海戦、南太平洋海戦で活躍し、昭和19年のマリアナ沖海戦までは被弾することもなく、「幸運な艦」と呼ばれた。
 
しかし、日本海軍はマリアナ沖海戦で米機動部隊に大敗し、艦載機と搭乗員の多くを失う。その後、昭和1910月、日本軍は、フィリピンレイテ島へ向かう米上陸部隊を撃滅しようという作戦を発動。

戦艦大和や武蔵といった主力の栗田艦隊がレイテ湾に突入する際、瑞鶴を旗艦とする小沢艦隊は米機動部隊を引き寄せる「おとり」の役割を担うことになった。
そして、小沢艦隊が米機動部隊を引き寄せることに成功した1025日、瑞鶴は米艦載機のたび重なる攻撃を受け、午後2時過ぎに沈没した。
ところが、栗田艦隊は、レイテ湾目前に「謎の反転」を行い、レイテ湾上陸にあたる米軍部隊を攻撃することはなく、レイテの地上戦で日本軍は敗退した。

このレイテ沖海戦で、連合艦隊は壊滅状態となり、艦載機もほぼ失われた。
こののち、連合軍艦艇に対する航空攻撃は、特攻による攻撃が中心になっていった。

NHKアーカイブズより