質問:

隣の席の人が「ボースン」がどうした、こうした・・・と話していたのですが、「ボースン」っていったい何ですか?

お答え:

ボースンは、日本語の船員役職称号のひとつで甲板長を指す言葉です。由来は英語のBoatswainを日本人がボースンと発音したという説が有力です。甲板部の勤務経験が豊富で、人望が有り老練な甲板部員をボースンとして海運会社や船舶管理会社が選びます。一等航海士の指揮の下、甲板部の部員を指図して船内作業をコントロールします。よって、もし、優秀なボースンが乗り組んでいないとしたら、その船のパフォーマンスは上がりません。

 
軍隊で言えば、さながら兵曹長のような存在かも知れません。

というわけで、誰を「ボースン」に昇進させるか、配乗(船に乗り込ませる事)かは、海運会社や船舶管理会社の重要な判断になります。

ちなみに、Boatswainの語源は、Boat  Swain から来ていると言う説があります。Swainは「田舎の若者、色男」と言う意味がある様です。「船の田舎の若者」「船の色男」なんだか意味がわかりませんね。
 
 
また、BoatswainBosunとか書いたりする事もある様です。
 
 
 
最後に、「ボースン」は、Watchの当直に含まれず、ひたすら、OS(Ordinally Seaman)と共に船内作業に専念するというのも特徴の一つです。もちろん、「ボースン」は、OS、次にAB(Able Seaman)と昇進して到達する役職ですから、Watchの当直は完璧に遂行できますが、あえて、Watchの当直に就かせず船内業務に専念させるということは、船内の取り纏めがとても大切であると言うことを物語っています。